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民法典論争
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2.旧民法の呼称について
民法典論争の対象となった明治23年法律第28・98号、いわゆる「旧民法」の内、最も激しく争われた家族法部分(98号)は財産法の起草者ボアソナードの起草ではなく、磯部四郎日本人委員の起草であるため、全体について「ボアソナード起草「旧民法」[23]」(平野)と呼ぶのは誤りだと批判されている[24]

人事、相続、贈与と遺言、夫婦財産契約の部分は、もっぱら日本人法律家の作品です(その何人かは、幸いにも、パリの法学部、リヨンディジョンの法学部の法学博士であります)[25] ? ギュスターヴ・エミール・ボアソナード、1891年(明治24年)パリ大学法学部長宛の手紙
人事編と相続編との二大事項に付きては未だ何等の法按の存せざりしを以て人事編は熊野敏三君をして起草せしめまた相続編は私が起草の命を奉じました、其案は定めて無茶苦茶なもので御座いましたらうが併し現行民法の相続編と大差なかりし様に思ひまして心窃(ひそ)かに光栄として喜んで居ります[26] ? 磯部四郎「民法編纂ノ由来ニ関スル記憶談」1913年(明治46年)
もっとも、人事編(概ね親族法に相当)を始めとする旧民法家族法(身分法)部分についても、法制史学者石井良助の主張によれば、ボアソナードの査閲を経たと推測される[27](疑問視する見解[28]もある)ことから、全くの誤りとは言えない[29]

しかし、原案が大修正されて旧民法が成立したことを無視して、全体がボアソナードの意思通りに成立したかの印象を与えるもので、ミスリーディングだと批判される(中村菊男[30]

そこで、旧民法家族法の起草はあくまで日本人委員が主導的地位にあったと理解する立場(我妻[31]大久保泰甫[32]など)からは、「ボアソナード民法」を意識的にボアソナード起草部分だけに限定して指称される[33]

以下本項では、それ自体に争いのある「ボアソナード民法」の呼称を用いず、「旧民法」で統一する(Wikipedia:中立的な観点#深刻な論争がある主張を事実として記さない)。

なお、旧民法に代わって明治31年に施行された新民法は、形式上は今なお現行法であるが、財産法(明治29年法律第89号)は部分的修正に止まるのに対し、家族法(明治31年法律第9号)は根本的修正が行われているため、文脈によっては1947年改正法との対比の意味で改正前の条文を「旧民法[34]」と呼ぶこともある(本項では明治民法で統一する)[35]

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出典:Wikipedia
2020/02/19 00:40
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