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放送
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4.日本
4.1.法令に基づく放送

法令による区分[編集]


根拠となる法律により以下のように区分される。一般的に「放送」という場合、放送法(以下、「法」と略す。)に基づく放送を指す。

放送 - 公衆によつて直接受信されることを目的とする電気通信の送信(法第2条第1号)
基幹放送 - 電波法の規定により放送をする無線局に専ら又は優先的に割り当てられるものとされた周波数電波を使用する放送(法第2条第2号)
衛星基幹放送 - 人工衛星放送局を用いて行われる基幹放送(法第2条第13号)
移動受信用地上基幹放送 - 自動車その他陸上を移動するものに設置して使用し、又は携帯して使用するための受信設備により受信される事を目的とする基幹放送であつて、衛星基幹放送以外のもの(法第2条第14号)
地上基幹放送 - 基幹放送であつて、衛星基幹放送及び移動受信用地上基幹放送以外のもの(法第2条第15号)
一般放送 - 基幹放送以外の放送(法第2条第3号)
衛星一般放送 - 人工衛星局衛星基幹放送試験局、及び衛星基幹放送を行う実用化試験局を用いて行われる一般放送(放送法施行規則(以下、「施行規則」と略す。)第2条第3号)
有線一般放送 - 有線電気通信を用いて行われる一般放送(施行規則第2条第4号)
有線テレビジョン放送 - テレビジョンによる有線一般放送(施行規則第2条第5号)
(有線テレビジョン放送以外の有線一般放送 - 定義条文なし)
地上一般放送 - 一般放送であつて、衛星一般放送及び有線一般放送以外のもの(施行規則第2条第4号の2)
放送 - 公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う無線通信の送信(法第2条第8号)
有線放送 - 公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う有線電気通信の送信(法第2条第9号の2)
促音の表記は原文ママ

放送の地位[編集]


新聞雑誌などの他のメディアと比較して、放送には特殊な位置づけが与えられている。理由の一つは「電波の有限性(利用出来る電波の周波数帯域は限られている。)」というものがあげられる。
また、放送は音声(テレビであれば映像も含まれる。)で情報を伝えるメディアであり、生放送・生中継が出来ることから即効性もある。それゆえ、放送は他のメディアに比較し国民の思想・世論・人格形成などに与える影響が特に強いと考えられている。そこで、放送の中立性をはじめとして青少年の健全育成に配慮し、公共の福祉の為にこれを活用する必要があるとされる。そのため、放送事業は、放送法により規制され、総務省(従前は郵政省)によって周波数の割当てを受ける免許事業(許認可事項)であり、勝手に放送事業を行ってはならないとされていた。しかし、平成22年法律第65号(平成23年6月30日施行)により放送法が改正され、放送局の免許を受けた者が自ら放送事業を営む特定地上基幹放送事業者、後述の#放送法令適用外の放送のほか、認定基幹放送事業者は総務大臣の認定[4]一般放送事業者は総務大臣の登録[5]又は総務大臣若しくは都道府県知事への届出[6]により放送の業務を行うことができることとなった。

ちなみにアメリカでは届出制である。

放送系[編集]


放送系とは、同一の放送番組の放送を同時に行うことのできる放送局の総体 (法第2条の2第2項第3号)を表す。

親局 - 放送対象地域ごとの放送系のうち最も中心的な機能を果たす放送局(基幹放送用周波数使用計画第1 総則1 (2))
中継局 - 親局以外の放送局(同計画第1 総則1 (3))コールサインを有する中継局もある。

放送対象地域[編集]


同一の放送番組の基幹放送を同時に受信できることが相当と認められる一定の区域(法第91条第2項第2号)。基幹放送普及計画により放送系毎に定められる。

コミュニティ放送 - 一の市町村の一部の区域(当該区域が他の市町村の一部の区域に隣接する場合は、その区域を併せた区域とし、当該区域が他の市町村の一部の区域に隣接し、かつ、当該隣接する区域が他の市町村の一部の区域に隣接し、住民のコミュニティとしての一体性が認められる場合には、その区域を併せた区域とする。)(施行規則別表第5号(注)12)。
ローカル放送 - 県域放送の他に広域放送が存在する。また、外国語放送を行う放送局(MegaNetの4局(うち、愛知国際放送2010年廃止))は、告示[7]により市区町村及び国際空港単位で規定されている。放送大学学園の地上放送では関東広域圏のうち授業実施予定地域とされている。またNHK東京総合デジタルテレビジョンは関東広域圏のうち、茨城県、栃木県及び群馬県は含まない形とされている[8]
県域放送 - 都道府県の各区域。
広域放送 - 関東広域圏・中京広域圏・近畿広域圏
全国放送
内外放送
国際放送
放送対象地域の一部をカバーしていない放送事業者[編集]
放送を行う事業者放送事業者という。そのうち、放送法第92条において、「特定基幹放送事業者、及び基幹放送局提供事業者は、その基幹放送局を用いて行う基幹放送に係る放送対象地域において、当該放送があまねく受信できるように努めるものとする」と規定されている。
飛地、地形上の制約、物理的制約その他によりこの規定を達成していない主な放送事業者は次の通り(† は平成新局

テレビ北海道†(アナログ放送では帯広・釧路・網走エリアの全域と旭川エリアの一部地域おいて視聴不可であった。デジタル放送では2011年8月26日開局した釧路送信所と平取町にある振内中継局を皮切りにアナログ未開局地域におけるデジタル放送でのカバー拡大を現在行っているが、現在でも帯広地区の一部地域がデジタル放送でも未だに視聴不可となっている。開局時期が未定となっているアナログ未開局地域も順次設置する方針を打ち出している。)
FM NORTH WAVE†(網走エリア全域と札幌・函館・室蘭・旭川・帯広・釧路エリアの各一部地域で聴取不可。radikoにより聴取可能。)
さくらんぼテレビ†(アナログ放送では山間部の多くの地域において視聴不可だったが、デジタル放送では2010年までに山間部の一部地域を除き、県内全域で視聴可能となった。)
ふくしまFM†(会津地方西部で聴取不可。radikoにより聴取可能。)
TBSラジオ文化放送ニッポン放送TOKYO FM小笠原諸島で聴取不可。)
このうち、TOKYO FMについては現在既設の小笠原村営光ファイバーケーブルを使用した防災放送受信機により聴くことができる。また、下記のJ-WAVEを含めた民放各局はradikoにより、聴取可能となっている。
J-WAVE伊豆大島を除く東京都島嶼部ではradikoにより聴取可能。)
SBCラジオ木曽地域の一部でradikoにより聴取可能。内、一部地域はCBCラジオ東海ラジオでカバー。)
MBSラジオABCラジオラジオ大阪北近畿紀伊半島で聴取不可、ただし夜間は聴取でき、地元局も放送している番組は聴取できるため、不便になるようなことは少ない。ただし、福知山等はNHKの中継局がある関係でABCラジオは終日聴取不可。なお、これらの地域でもradikoにより聴取可能。)
BSSラジオ山陰両県の山間部の一部でradikoによりのみ聴取が可能。内、一部地域はRCCラジオでカバー。)
あいテレビ†、愛媛朝日テレビ†(アナログ放送では山間部の多くの地域において視聴不可。デジタル放送では新局で開局したところもあるものの、未だに視聴不可の地域も残されている。)
高知さんさんテレビ†(アナログ放送では山間部の多くの地域において視聴不可だったが、デジタル放送では2010年までにごく一部の地域を除いて県内全域で視聴可能となった。)
fm nagasaki長崎市東部・西海市対馬市壱岐市五島市などで聴取不可。これらの地域でもradikoにより聴取可能。)
大分朝日放送†(アナログ放送では山間部の多くの地域において視聴不可。デジタル放送では新局で開局したところもあるものの、未だに視聴不可の地域も残されている。)
μFM†(薩南諸島で聴取不可。radikoにより聴取可能。)
NHK沖縄放送局(ラジオ第2・FM 大東諸島で聴取不可。)
これまで聴取困難とされていたNHK沖縄放送局〈ラジオ第1のみ〉、琉球放送ラジオ〈RBCiラジオ〉、ラジオ沖縄についてはFM波による中継局が2007年4月1日に開局しこの困難も解消された。また、NHKラジオ第2・FMについてはラジオ第1とともに2011年9月1日に開始した「NHKネットラジオ らじる★らじる」によりこの困難は解消された(当初は関東地方の放送内容のみの配信であったため本来の九州・沖縄ブロックおよび沖縄県域のローカル放送は聴取できなかったが、後に福岡放送局の番組内容も聴取可能となった。)。
FM OKINAWA先島諸島大東諸島で聴取不可。radikoにより聴取可能。)
など、平成新局のほとんど(主にアナログテレビ放送)が規定を達成できていない。また、平成新局は資金面が乏しいことから2006年以降の地上デジタル放送の中継局整備であまり多く設置することが出来ず、CS再送信やIP放送に任せてしまおうと検討する放送局があったが、総務省や地元自治体などの支援(建設費用の一部を助成すること)によりアナログ未開局地域を含めて先発局と同等の数で設置が進められてきている。逆に放送対象地域外に電波が飛んでいる場合がある(スピルオーバー現象。IP放送の場合方式によれば全国からの受信を可能にしてしまうおそれがある)。デジタル放送の電界強度次第ではアナログでは難視聴状態でもデジタルでは鮮明に受信できる可能性も地域によって出てくる。なお、ラジオ(AM/FM・短波)放送については上記以外のFM局でも山間部などの辺境地の多くは難聴や聴取不可となる地域も多い。AMの場合、送信所・中継局の設置に波長の関係から送信鉄塔自体が高くなり、その高い鉄塔を支えるためのワイヤー設置等で広大な土地が必要とする関係から、中継局を多く設置できず、民放を中心に放送対象地域全域をカバー出来ていないケースが多く、一方で高出力局を中心にスピルオーバーが起こっている既存の親局・中継局が多いことから、既存の親局・中継局の増力はスピルオーバーをなお一層拡大させる問題があるため、増力を実施できるケースはほとんど無いのが実情である。

放送区域[編集]


一の基幹放送局の放送に係る区域。一般的にいえば、標準の受信設備で放送を良好に受信できると想定される区域(強・中電界地域)のことであり、地上波電界強度により機械的に定まる。これらは総務省令基幹放送局の開設の根本的基準第2条第1項第15号で規定されている。
放送対象地域が放送系毎に定められるのに対し、放送区域は無線局(送信所)毎に定められる。例えば地上アナログテレビジョン放送の場合、電界強度が3mV/m(70dBμ)以上である区域、地上デジタルテレビジョン放送の場合、地上波電界強度が1mV/m(60dBμ)以上である区域が放送区域である。これは、UHFテレビ放送の場合アナログ放送は地上4mの高さ、デジタル放送は地上10mの高さで14〜20素子程度のUHF八木・宇田アンテナを設置した場合の受信できる範囲に相当する。移動体端末で1セグメント放送受信の場合、地上10m未満の高さでの受信となるため、放送区域内でも受信時に電界強度が弱い場合は受信できない。逆に放送区域外でも環境によっては受信が容易な場合も多い。地上波のFM放送・テレビ放送の場合、パラスタックアンテナ(大型でアンテナの設置・維持管理が困難である欠点があったが、最近は設置・維持管理を容易にしようと小型で遠距離受信可能なアンテナ(マスプロ電工の「LS14TMH」、DXアンテナの「UBL-62DA」、八木アンテナの「US-LD14CR」など)が発売されている。)をアナログ放送は地上4mを超える高さ、デジタル放送は地上10mを超える高さに設置することによって放送区域外(弱電界地域)でも良好に受信できる場合がある。場合によってはアンテナと受信機の間に受信ブースターを取り付ける。

放送事業者等の外資規制[編集]


放送が影響力の大きいメディアであることをかんがみ、基幹放送事業者、認定放送持株会社並びに基幹放送局提供事業者への外資規制が設けられている。

特定地上基幹放送事業者 - 外国人が業務を執行する役員に就任すること及び5分の1以上の議決権を保有することを制限(電波法第5条第4項)。
認定基幹放送事業者 - 外国人が業務を執行する役員に就任することを制限。認定地上基幹放送事業者にあっては、加えて5分の1以上の議決権を保有することを制限(法第93条第1項第6号)。
認定放送持株会社 - 外国人が業務を執行する役員に就任すること及び5分の1以上の議決権を保有することを制限(法第159条第2項第5号)
基幹放送局提供事業者 - 外国人が代表者に就任すること、役員のうち3分の1以上を占めること及び3分の1以上の議決権を保有することを制限(電波法第5条第1項、通常の無線局と同じ規制)。
これに抵触した特定地上基幹放送事業者あるいは基幹放送局提供事業者に対して、総務大臣は改善命令や電波法第75条第1項に基づく無線局免許の取消しの処分を行わなければならない。但し無線局免許の残存期間中はその状況を勘案し、免許を取り消さないことができる(電波法第75条第2項)ため、抵触しても必ずしも取消しになるとは限らない(当然ながら、その状況下での免許更新はできない。)。

同様に、これに抵触した認定基幹放送事業者及び認定放送持株会社に対しては、総務大臣はその認定を取り消すことができる(法第104条、第166条第1項第1号)としている。

これらを防ぐための防衛措置として、外国人からの株式の名義書換請求を拒否することを認めている(法第116条、第125条、第161条)。

なお一般放送事業者に関してはこのような規定がなく、基幹放送事業を兼業している、あるいは無線局免許を受けている場合を除き、外資支配を理由とした事業者登録の抹消、若しくは業務の停止処分を受けることはない。

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出典:Wikipedia
2019/10/22 19:00
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