変形菌
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3.生物としての変形菌
その生活の特異なこと、また日常で接する機会が少ないことから、とても珍しい生物と思われがちだが、実際にはごくありふれたもので、人家の庭先に出現することもまれではない。イギリスにおける研究では森林や畑の土壌に生息する原生動物中、細胞数で多い場合には2割、少ない場合でも1%前後を変形菌が占めていたとされる。

変形体は薄く広がって、大きくても10cm程度のものが多いが、中には1mを超えるものが見つかることがあり、そうした大型の変形体が芝生などに出現して大騒ぎになることもある。多くの場合、変形体は普段は地中に潜っているので、ある朝突然妙なかたまりが出現、という格好になる。

変形体の活動には湿り気が必要なので、多くが見られるのはやはり森林内である。朽ち木をほぐすと変形体が見つかることがある。子実体は朽ち木や枯れ葉の表面を探すと見つかる。小さいながらも、なかなか美しいものもあり、愛好者も存在する。日本では1977年国立科学博物館の萩原博光らによって日本変形菌研究会が組織され、プロの研究者とアマチュア愛好者、研究家との交流や自然史データの発表の場として機能している。また、水中生活をするものもあるらしく、水生生物を飼育している水槽の水際から子実体が見いだされているとの報告もある。ただし、この分野の研究は未だ発展段階にある。

自然界においては、変形菌は微生物の捕食者である。変形菌を食う生物もいくらか知られてはいるが、今後の研究に待つところが多い。ムラサキホコリ属Stemonitis等の大型の子実体にはヒメキノコムシ科やデオキノコムシ科等の甲虫が集まって胞子を摂食し、特にヒメキノコムシ科はこの科に属するほとんど全ての種が変形菌の胞子食者として知られている。また、オサムシ科に近縁なセスジムシ科の昆虫が、成虫も幼虫も朽木の樹皮下で変形菌の変形体を捕食することに特殊化した分類群であることが報告されている。そのほか、何を摂食しているのか謎が多いベニボタル科の幼虫が変形体に口をつけている場面がしばしば観察されており、変形体食者である可能性が示唆されている。しかし、変形体食者については子実体における胞子食者以上に研究が遅れており、その実態はよくわかっていない。変形菌は変形体の段階では同定が困難であることも問題を難しくしている。

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出典:Wikipedia
2019/08/15 01:30
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