福島第一原子力発電所
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3.建設までの経過
3.7.配置計画
1号機を選定した際、スペインにて先行して工事が進められていた同型炉の計画を活用したが、モデルとなったサンタ・マリア・デ・ガローニャ原子力発電所1号機は内陸にあり、契約業務と並行してプラントレイアウトについて検討が進められた[53]。その結果、海側にタービン建屋を設置し、その脇の山側に原子炉建屋と主変圧器などを設置することとした。事務本館はタービン建屋の中村側に設置し、1、2号機用超高圧開閉所は両ユニットの山側、標高35mの台地上に設置した[54]。なお、1号機周辺の敷地は上記の標高30ないし35mの台地を掘削し、標高10mで整地された。東京電力が企画した「黎明」という宣伝映画では掘削時の映像が収められている。原子炉建屋など重要度の高い建物を岩盤に直接支持させるため(岩着、後述)であったが、津波の可能性は下記に示すように建設当初より、一定のレベルまでは考慮していた[44]。整地面レベルは津波対策に必要とされた敷地高さ4mを上回る10mとなったが、この高さが最もコストを低減するためだった(下記別節にて詳述)。
『東芝レビュー』1969年1月号にて一木忠治が述べているように、整地面レベルこれら建屋をどのような位置関係で配置するかについても幾つかのパターンが考えられている。高城真(当時東京電力原子力部電気機械課)によると、タービン建屋は復水器冷却水の取水・放水を考慮して出来るだけ海岸に近いところに設置し、本発電所では「タービン発電機の軸を海岸線と平行にし横から復水器冷却海水を取り入れ、山側にタービン建屋に隣接して主変圧器を置き、発電機から主変圧器までのアイソレ母線を短くし、さらに山側にある開閉所までの電力ケーブルが短くなるよう配慮」した[56][57]
なお、2号機と3号機の間には施工管理、運転管理上20mの空地が設けられた[46]
また、発電施設を海岸沿いに設けているため、元の海岸線からどの程度海側に突き出すかについても検討され、下記の3案を比較した。
a1案:敷地全体を陸上部に配置:84.3億円(土工費+取水設備費+港湾費)
a2案:原子炉建屋、タービン建屋等は陸上部に配置し取水設備は埋立部に配置:78.9億円
a3案:原子炉建屋、タービン建屋等プラントの敷地全体を埋立部に配置:84.0億円
この結果、a2案が最も安価であったので採用された[46]
[4]前ページ
(3.6.地理調査)
[6]次ページ
(3.8.敷地造成)

53. 豊田正敏「福島1号機の思い出」樅の木会 『福島第一原子力発電所1号機運転開始30周年記念文集』 樅の木会、2002年3月P1
54. なお、福島第二と異なり3、4号機用の開閉所は1、2号機とは別に3、4号機用排気塔脇の山側に設けられたが、高台ではなく建屋とほぼ同レベルの整地面に配置されている。(高城真 1973, p. 53)の一般配置図。
55. 野村顕雄 1967, p. 26.
56. タービン建屋、主変圧器の配置については高城真 1973, p. 52
57. なお、原子力発電所の場合、殆ど全ての機器がコンクリートで遮蔽された建屋内に設置されるため、工程上から見ると、建築が始まる前に配管設計はプラント設計でも初期の段階で完了させておき、建築段階で主要配管、ケーブルの経路は確定していて、遮蔽壁を貫通する部分には予め開口部を設けておく必要がある。配管設計はこのように配置上も重要だが、この経路を決定するためにはポンプ、熱交換器、タンク等の外形・寸法、ノズル位置などが製作の張るか前に詳細設計まで完了していなければならないことを意味する。(高城真 1973, p. 54)
58. 小林健三郎 1971, p. 121.

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出典:Wikipedia
2018/06/17 23:30
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