福島第一原子力発電所事故
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4.日本政府等の対応
4.1.SPEEDIによる予測とデータ公開
政府は3月11日16時40分から[139]緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム (SPEEDI) によって放射性物質の拡散状況の予測を行っていたが、これを3月23日まで公開しなかったことで批判を浴びた。SPEEDIとは、緊急時対策支援システム (ERSS) から得られる放射性物質の放出量の情報と、気象庁から得られる気象条件の情報を基に、放射性物質の拡散・被曝量の予測を行うシステムである。しかしこの事故では、外部電源の喪失によって原子炉のデータがERSSへ送れなくなったため[140]、放出量の計算ができなくなった。そのため実際の放出量ではなく、仮定の放出量による拡散予測を行っていた。あくまで仮定による予測結果であったため、担当者らは「今回はSPEEDIが使える事態ではない」と判断し、予測データは避難などに活用されなかった[141]
3月16日からは、モニタリングポストで実際に観測された放射線量によって、原発からの放出量を「逆推定」し、推定した放出量を基に再度、拡散状況の計算を行うという方法によって拡散状況を再現し、この再現結果を3月23日に公表した。この結果は実測した放射線量から推定したものであるため実際の観測値と一致するのは当然なのだが、政府はこのような説明を十分にせず単にSPEEDIによる試算結果と説明したため、国民の間には、政府が正確な予測結果を知りながら隠蔽していたという誤解が広がった[142]
当初行った、仮定の放出量に基づく予測結果は、5月3日以降に公開された。SPEEDIのデータ公表が事故直後の予測時点ですぐに発表されなかったことで、関東および福島近県の国民が、広く被曝の危険にさらされたと、事故直後から各紙、識者らから指摘された[147][148][149]。しかし、事故の直後に外務省を通じてアメリカ軍には提供されていた[150]。一方、菅内閣は6月に国際原子力機関 (IAEA) に提出した報告書の中で、損壊した原発の放射線放出に関する完全なデータをリアルタイムで入手することができず、また、SPEEDIが推測に基づいて作成した予測結果を公表すれば「不必要な混乱」を招く可能性があったと報告した[149][151]
時事ドットコムは、「世界版SPEEDI」の試算結果で、千葉市内で計測されたヨウ素を基に推計した2011年3月15日の同原発からの放出量が毎時10兆ベクレルという高い値となっていたが2012年4月3日まで未公表であった、と報道した[152]。3月15日のヨウ素131乳幼児臓器被曝線量分布を含む事故当時のデータが公表された[153][154][155][156]
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(4.日本政府等の対応)
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(4.2.事故調査・検証委員会)

143. 国会事故調 2012, p. 415.
144. 内閣事故調中間 2011, p. 258.
145. 国会事故調 2012, p. 416.
146. 国会事故調 2012, p. 423.
147. “データ公表せず住民に危機 米紙「省庁の責任逃れ」”. 47NEWS. (2011年8月9日). https://megalodon.jp/2011-0809-1721-01/www.47news.jp/CN/201108/CN2011080901000721.html 2017年2月11日閲覧。 
148. “SPEEDI:予測非公表、「避難活用の発想なし」指摘”. 毎日jp. (2011年8月17日). https://megalodon.jp/2011-1012-0025-24/mainichi.jp/select/today/archive/news/2011/08/17/20110817k0000e040073000c.html 2017年2月11日閲覧。 
149. “不吉な放射能拡散予測―住民避難に生かせなかった日本政府”. ウォール・ストリート・ジャーナル (2011年8月17日). 2017年3月28日閲覧。
150. SPEEDI情報 米軍に提供
151. “汚染拡大予測、政府生かせず 2号機破損時、対応後手”. 朝日新聞 (2011年5月4日). 2017年3月28日閲覧。
152. “「ヨウ素10兆ベクレル」未公表=世界版SPEEDI試算-文科省、安全委連携不足”. 時事ドットコム. (2012-04-03-12:49). オリジナルの2012年9月5日時点によるアーカイブ。. https://archive.is/20120905163433/www.jiji.com/jc/zc?k=201204/2012040300430 
153. 3月15日事故直後のヨウ素131 被曝線量分布(2011年3月15日)
154. “世界版SPEEDIに「未公表資料」 原子力機構が320枚公開”. J-CASTニュース (2012年7月11日). 2017年3月28日閲覧。
155. “WSPEEDIによる計算結果について”. 日本原子力研究開発機構 (2012年7月11日). 2017年3月28日閲覧。
156. ヨウ素131の沈着積算量シミュレーション(3月12日から3月23日)国立環境研究所

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出典:Wikipedia
2018/06/15 17:31
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