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電気機関車
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3.構造
3.3.蒸気機関車との性能差
電気機関車と蒸気機関車では、前者の方が高性能とされている。これは、運動エネルギーに変換される以前のエネルギーを自車に蓄えず、架線から随時取り入れるため、死重となる炭水車や、大きな容積を占めるボイラーが不要で、重量や容積効率の面で有利なことから言われてきた。

しかし、過去にはこれに異論があった。電動機という電気機関車の動力源の特性上、電圧制御のために抵抗器を挿入しトルクを抑えた状態で起動し、加速とともにトルクを最大値にする必要があると、「誤解されて」いたためである。これに対して、蒸気機関は起動時から最大トルクを発生させることができる(カットオフを引き上げるに従いトルクは単調に減少する。起動時に最大トルクが生じると言う言い方の方が正確である)。

なお、ディーゼル車などの内燃機関を利用する際には、負荷を掛けた状態での機関始動が不可能であるため変速機を用いるか、電気式の構造とする事になる。前者において、摩擦クラッチを用いる場合は、トルクが減少する一方であるが、トルクコンバーターを使用する場合には、そのトルク増幅作用により機関とギヤボックスだけで作られるより大きなトルクを生じる。電気式ディーゼル車は実質的に電気車と同様であり、鉄道においては、摩擦クラッチで起動する例は実用レベルのものでは皆無であるため、同じ軸重、機関出力であれば、引き出し性能はディーゼル車が最も有利になり得る。が、この議論が生じたとき、十分な能力を持つディーゼル機関車は存在しなかったため、そもそも考慮されなかった。これらの考えから、最高速度(最大出力)の点においては電気機関車に有利であっても、重量級列車の牽引に当たってはそれほど差異はないという意見もあった。

この論議に決着をつけるべく、日本国有鉄道では1967年新鶴見機関区において、EF15形電気機関車D51形蒸気機関車を背中合わせに連結して、綱引きの要領による起動力比較が行われた。結果はEF15形の圧勝であった[12]。この議論は、直巻整流子電動機の「回転数が低いときにトルクが大きい」という特性を現場が十分に把握していなかったこと以上に、無煙化の推進による人員削減への労働組合の抵抗運動という面も大きかった。

直巻整流子電動機においては、発生するトルクは流れる電流により一意に定まり、回転数が上昇するにつれて、電機子の逆起電力により回路に流れる電流が減少する。即ち、抵抗制御を行う際に挿入される抵抗器は、逆起電力が生じていない、あるいは小さいときの電気回路の焼損を防ぐために挿入されるのであって、起動時に発生する最大トルクは、電気回路の許容する最大値である(抵抗器の挿入により制限されているのは「トルク」ではなくて「出力」である)。

以降、「引き出し性能は蒸気機関車のほうが上」という論調はなくなった。

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出典:Wikipedia
2019/08/19 12:00
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