日本語
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4.音韻
4.2.その他の記号
基本的に「か行」は [k]、「さ行」は [s][θ] を用いる地方・話者もある[44])、「た行」は [t]、「な行」は [n]、「は行」は [h]、「ま行」は [m]、「や行」は [j]、「だ行」は [d]、「ば行」は [b]、「ぱ行」は [p] を用いる。
「ら行」の子音は、語頭では [?] 、「ん」の後のら行は英語の [l] に近い音を用いる話者もある。 一方、「あらっ?」というときのように、語中語尾に現れる場合は、舌をはじく [?] もしくは [?] となる。
標準日本語およびそれの母体である首都圏方言(共通語)において、「わ行」の子音は、上で挙げた同言語の「う」と基本的な性質を共有し、もう少し空気の通り道の狭い接近音である。このため、/u/ に対応する接近音/w/ と、/?/ に対応する接近音/?/ の中間、もしくは微円唇という点で僅かに /w/ に近いと言え、軟口蓋(後舌母音の舌の位置)の少し前よりの部分を主な調音点とし、両唇も僅かに使って調音する二重調音の接近音といえる[45]。このため、五十音図の配列では、ワ行は唇音に入れられている(「日本語」の項目では、特別の必要のない場合は /w/ で表現する)。外来音「ウィ」「ウェ」「ウォ」にも同じ音が用いられるが、「ウイ」「ウエ」「ウオ」と2モーラで発音する話者も多い。
「が行」の子音は、語頭では破裂音の [g] を用いるが、語中では鼻音の [?](「が行」鼻音、いわゆる鼻濁音)を用いることが一般的だった。現在では、この [?] を用いる話者は減少しつつあり、代わりに語頭と同じく破裂音を用いるか、摩擦音の [?] を用いる話者が増えている。
「ざ行」の子音は、語頭や「ん」の後では破擦音(破裂音と摩擦音を合わせた [d?z] などの音)を用いるが、語中では摩擦音[z] など)を用いる場合が多い。いつでも破擦音を用いる話者もあるが、「手術(しゅじゅつ)」などの語では発音が難しいため摩擦音にするケースが多い。なお、「だ行」の「ぢ」「づ」は、一部方言を除いて「ざ行」の「じ」「ず」と同音に帰しており、発音方法は同じである。
母音「い」が後続する子音は、独特の音色を呈する。いくつかの子音では、前舌面を硬口蓋に近づける口蓋化が起こる。たとえば、「か行」の子音は一般に [k] を用いるが、「」だけは [k?] を用いるといった具合である。口蓋化した子音の後ろに母音「あ」「う」「お」が来るときは、表記上は「い段」の仮名の後ろに「ゃ」「ゅ」「ょ」の仮名を用いて「きゃ」「きゅ」「きょ」、「みゃ」「みゅ」「みょ」のように記す。後ろに母音「え」が来るときは「ぇ」の仮名を用いて「きぇ」のように記すが、外来語などにしか使われない。
「さ行」「ざ行」「た行」「は行」の「い段」音の子音も独特の音色であるが、これは単なる口蓋化でなく、調音点が硬口蓋に移動した音である。「し」「ち」の子音は [?] [?] を用いる。外来音「スィ」「ティ」の子音は口蓋化した [s?] [t?] を用いる。「じ」「ぢ」の子音は、語頭および「ん」の後ろでは [d??]、語中では [?] を用いる。外来音「ディ」「ズィ」の子音は口蓋化した [d?] [d???] および [z?] を用いる。「ひ」の子音は [h] ではなく硬口蓋音 [?] である。
また、「」の子音は多くは口蓋化した [n?] で発音されるが、硬口蓋鼻音 [?] を用いる話者もある。同様に、「」に硬口蓋はじき音を用いる話者や、「ち」に無声硬口蓋破裂音 [c] を用いる話者もある。
そのほか、「は行」では「」の子音のみ無声両唇摩擦音 [?] を用いるが、これは「は行」子音が [p][?][h] と変化してきた名残りである。五十音図では、奈良時代に音韻・音声でp、平安時代に[?]であった名残で、両唇音のカテゴリーに入っている。外来語には [f] を用いる話者もある。これに関して、現代日本語で「っ」の後ろや、漢語で「ん」の後ろにハ行が来たとき、パ行(p)の音が現れ、連濁でもバ行(b)に変わり、有音声門摩擦音[?]ではないことから、現代日本語でも語種を和語や前近代の漢語等の借用語に限れば(ハ行に由来しないパ行は近代以降のもの)、ハ行の音素はhでなくpであり、摩擦音化規則で上に挙げた場合以外はhに変わるのだという解釈もある。現代日本語母語話者の直感には反するが、ハ行の連濁や「っ」「ん」の後ろでのハ行の音の変化をより体系的・合理的に表しうる[46][47]
また、「た行」では「」の子音のみ [t?s] を用いる。これらの子音に母音「あ」「い」「え」「お」が続くのは主として外来語の場合であり、仮名では「ァ」「ィ」「ェ」「ォ」を添えて「ファ」「ツァ」のように記す(「ツァ」は「おとっつぁん」「ごっつぁん」などでも用いる)。「フィ」「ツィ」は子音に口蓋化が起こる。また「ツィ」は多く「チ」などに言い換えられる。「トゥ」「ドゥ」(/t?/ /d?/)は、外国語の /t/ /tu/ /du/ などの音に近く発音しようとするときに用いることがある。
促音「っ」(音素記号では /Q/)および撥音「ん」(/N/)と呼ばれる音は、音韻論上の概念であって、前節で述べた長音と併せて特殊モーラと扱う。実際の音声としては、「っ」は [-k?k-] [-s?s-] [-???-] [-t?t-] [-t??-] [-t??-] [-p?p-] などの子音連続となる。ただし「あっ」のように、単独で出現することもあり、そのときは声門閉鎖音となる。また、「ん」は、後続の音によって [?] [m] [n] [?] などの子音となる(ただし、母音の前では鼻母音となる)。文末などでは [?] を用いる話者が多い。
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(4.1.音韻体系)
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(4.3.アクセント)

44. 徳川 宗賢 [編] (1989) 『日本方言大辞典 下』(小学館)の「音韻総覧」。
45. 「日本語の音声」窪園晴夫、1999、p59
46. 「p音考」、上田萬年、1898
47. 「ハ行子音の分布と変化」、田中伸一、2008、東京大学教養学部の講義「言語科学2」にて

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出典:Wikipedia
2018/02/11 22:00
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