同性愛
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4.偏見と実像
4.2.治療対象からの除外
現在、WHO(世界保健機関)の疾病分類「ICD-10」、アメリカ精神医学会「DSM」等では、同性愛は「異常」「倒錯」「精神疾患」とはみなさず、治療の対象から外されている。そして同性愛などの性的指向については、矯正しようとするのは間違いとの見方が主流となっている。

かつて「DSM-T」で同性愛は「病的性欲をともなった精神病質人格」と規定されていたが、1973年12月、アメリカ精神医学会の理事会が同性愛自体は精神障害として扱わないと決議した。それにより「DSM-U」の第7刷以降「同性愛」という診断名は削除され、代わって「性的指向障害」という診断名になった。1980年の「DSM-V」では「自我異和的同性愛」という診断名が登場した。「自我異和的同性愛」とは、自らの性的指向で悩み、それを変えたいという持続的願望を持つ場合の診断名である(同性愛者であることを自ら肯定できている場合は病気ではない)。しかし、この診断名も同性愛自体が障害と考えられているとの誤解を生んだことや、自らの性的指向で悩むのは本人に問題があるからではなく、社会の偏見に起因するという問題意識などから、1987年のDSM-Vの修正版「DSM-V-R」ではこれも性障害から除外された。そして1990年の「DSM-W」で精神疾患リストから同性愛は完全に消えた[6]

またWHOのICD国際疾病分類の第9版「ICD-9」(1975年)では「性的逸脱及び障害」の項の1つに「同性愛」という分類名が挙げられていたが、1979年には「精神障害と考えられるべきか否かにかかわらず、同性愛をここに分類」との注釈がついた。そして1990年採択の「ICD-10」では「同性愛」の分類名は廃止され、「自我異和的性的定位」という分類名が用いられたが、「性的指向自体は、障害と考えられるべきではない。」と注釈がついた。これにより同性愛自体は障害とされなくなった。1993年、WHOは再び「同性愛はいかなる意味でも治療の対象にならない」と宣言した。

日本の厚生省は1994年にWHOの見解を踏襲し、日本精神神経学会も1995年にWHOなどの見解を尊重すると表明し、「同性愛はいかなる意味でも治療の対象とはならない」と宣言している。文部省も1994年に指導書の「性非行」の項目から同性愛を除外した。

このように、現在は同性愛そのものは疾患とはされない。ただ同性愛である事によって差別されたり、一般社会規範との適合性等から思い悩み、鬱病などの精神疾患を発症するケースがある(後述も参照)。その場合は同性愛者を差別するなどの社会病理に根ざした鬱病として捉えられる。

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出典:Wikipedia
2019/08/25 15:30
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