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十二進法
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2.命数法
2.2.単位系
現在、十二進法はもっぱら単位系で使われている。数は十進記数法で 9, 10, 11 と表し、12144 に至ると桁ではなく単位を繰り上げる。即ち、記数法と単位が一致していない。

単位の十二進法は、言語の数詞とは無関係に発生したと考えられる。1 年がほぼ 12 かであること(360 ÷ 30 = 12。満月新月の回数がほぼ 12 回)に因むとされる。メソポタミア文明ではこれが 1 年を 12 か月とする暦法となり、12 は 30 と同様に主に時間を示す際の基数となった。1 日 24 時間の 24 は 12 の 2 倍であり、六十進法60 は 12 と 30 の最小公倍数である。黄道十二宮はこれに基づく。中国十二支も黄道十二宮と同じように、循環する十二進法である。

また、 12 は 4×3 であり、1 とその数以外の約数2, 3, 4, 6 の 計 4 個と多く、4 までの全てで割り切れる点も、十二進法の単位が用いられる一因となった。十進法10 は、1 とその数以外の約数が、2 と 5 の 計 2 個しかない。六進法の 6 は、1 とその数以外の約数が 2 と 3 の計 2 個で便利であるが、4 分割ができず、4 分割は 2 倍 の 12 か、平方数36 まで待たねばならない。

例えば、通貨を3単位×4の十二進法にすると、1728 (= 123) の貨幣を 12 (= 121) と 36 (= 121×3、122÷4) と 144 (= 122) と 432 (= 122×3、123÷4) の四種類の貨幣に分けて、「432の貨幣が2枚」で二分割(1728÷2 = 864)したり、「432の貨幣が1枚 + 144の貨幣が1枚」で三分割(1728÷3 = 576)したり、「432の貨幣が1枚」で四分割(1728÷4 = 432)したり、「144の貨幣が1枚 + 36の貨幣が2枚」で八分割(1728÷8=216)したり、「144の貨幣が1枚 + 36の貨幣が1枚 + 12の貨幣が1枚」で九分割(1728÷9=192)したりすることが可能になる。後述のペンス通貨やアス通貨が、このような三分割と四分割を考慮した単位に該当する。

日本では、12 ヶ月を 1 年というのに対して、144 ヶ月 (= 12 年) を 1 回りという。

物の数を表すダース (12)、グロス (144 = 122)、グレートグロス (1728 = 123)、スモールグロス (120 = 12×10) という単位があり、西洋で用いられる。1971年2月15日まで、イギリスポンドは、1 ポンドは 240 ペンスであり、12 ペンスが 1 シリング、20 シリングが 1 ポンドであった。

この他にも、ヤード・ポンド法は十二進法が主流であり、長さの 1 フィート = 12 インチ = 144 ライン = 1728 ポイントである。同じく、1 トロイポンド = 12 トロイオンス = 144 スカラプル = 1728 シードである。プラモデルの縮尺に 1/144 (= 12-2) が多いのも、12 フィートすなわち 144 インチを逆数にしたサイズが由来である。

また、ローマ帝国の数詞や単位は十進法が通例であったが、アス (as) 通貨は異例で十二進法を想定した単位を設定した。アス通貨の下部単位として、1/2 アスのセミス (semis)、1/3 アスのトリエンス (triens)、2/3 アスのベス (bes)、1/4 アスのクォドランス (quadrans)、3/4 アスのドドランス (dodrans)、1/6 アスのセクスタンス (sextans)、1/12 アスのウンシア (uncia)、5/12 アスのクインクンクス (quincunx) が使用されており、中でも semis は「半」を意味する接頭辞 "semi-" の語源にもなっている。しかし、1/144 アス (= 1/12 ウンシア) や 12 アス (= 144 ウンシア) の単位は設定されず、1/24 アスのセミウンシア (semiuncia) と 2 アス (= 24 ウンシア)のデュポンディウス (dupondius) のみであった。

他の単位との関連[編集]


十二進法で百分率千分率と同じ冪数分率を作ると、「百四十四分率」「千七百二十八分率」「二万七百三十六分率」となる。ここで問題になる点は、3-p つまり「三分割をp回」した際の小数の分子・分母の大きさである。1/9=3-2六進法と十二進法の両方とも小数第二位となり、六進法は「三十六分率」、十二進法は「百四十四分率」でほぼ互角となる。百四十四分率は(1/16)10=2-4まで収容できるが、3-3以後が大きく変わり、十二進法では(1/27)10=3-3の小数が千七百二十八分率となり、(1/81)10=3-4の小数が二万七百三十六分率まで膨れる。

一方で、六進法は2-pと3-pの冪指数が同じなので、1728(10)=12000(6)=1000(12)1/8である「二百十六分率」{216(10)=1000(6)=160(12)}で1/8と(1/27)10の両方が収容可能で、1000(12)6/8である「千二百九十六分率」{1296(10)=10000(6)=900(12)}で(1/16)10と(1/81)10の両方(つまり2と3の両方で四回分割)まで収容可能となり、いずれも1000(12)に満たない。別の言い方をすると、六進法は「四分割は36(10)まで待たねばならない」が「八分割と二十七分割は216(10)まで待てばよい」のに対して、十二進法は「二十七分割は1728(10)まで待たねばならない」。

(m/27)10の小数は、六進法では 12(6)8=23の倍数だが、十二進法では 54(12)64(10)=26の倍数になる。そして、(m/81)10の小数は、六進法では 24(6)=16(10)の倍数だが、十二進法では 194(12)256(10)の倍数まで膨れてしまう。

このため、除数が「指数が大きい3の冪数」となる割り算では、十二進法は開きが大きくなりやすい。例として、被除数を 28 = 194(12) = 1104(6) = 256(10) とする。

28 ÷ 3
十二進法:194 ÷ 3 = 71.4 → 十進帯分数で「85と4/12」=「85と1/3」
六進法:1104 ÷ 3 = 221.2 → 十進帯分数で「85と2/6」=「85と1/3」
28 ÷ 32
十二進法:194 ÷ 9 = 24.54 → 十進帯分数で「28と64/144」=「28と4/9」
六進法:1104 ÷ 13 = 44.24 → 十進帯分数で「28と16/36」=「28と4/9」
28 ÷ 33
十二進法:194 ÷ 23 = 9.594 → 十進帯分数で「9と832/1728」=「9と13/27」
六進法:1104 ÷ 43 = 13.252 → 十進帯分数で「9と104/216」=「9と13/27」
28 ÷ 34
十二進法:194 ÷ 69 = 3.1B14 → 十進帯分数で「3と3328/20736」=「3と13/81」
六進法:1104 ÷ 213 = 3.0544 → 十進帯分数で「3と208/1296」=「3と13/81」
逆数が28
十二進法:194 ÷ 69 = 3.1B14 → 十進帯分数で「3と3328/20736」=「3と13/81」
六進法:1104 ÷ 50213 = 0.01223224 → 十進分数で「65536/1679616」「256/6561」「28/38
2454(12) = 30544(6) = 4096(10) であり、31B14(12) = 1223224(6) = 65536(10) であり、38 = 3969(12) = 50213(6) = 6561(10) である。
小数点を消すと、六進法だと 30544 ÷ 13252 = 2(十進換算:4096 ÷ 2048 = 2)で2倍の開きであるが、十二進法だと 31B14 ÷ 9594 = 4(十進換算:65536 ÷ 16384 = 4)で4倍の開きになる。同じく、34で割った商を、3で割った商で割ると、六進法だと 30544 ÷ 2212 = 12 で8倍の開き(経過した3の冪指数も、商となる2の冪指数も3で同じ)だが、十二進法だと 31B14 ÷ 714 = 54 で 64(10)倍の開き(経過した3の冪指数は3だが、商となる2の冪指数が6)になってしまう。

以下の表に示す通り、商の小数点を消した数値も、十二進法では33(27(10)=23(12))で割ると被除数の26倍=64(10)倍=54(12)倍になり、36(729(10)=509(12))で割ると被除数の(210)12倍=4096(10)倍=2454(12)倍まで膨れてしまう。これに対して、六進法では36(729(10)=3213(6))で割ると被除数の26倍=64(10)倍=144(6)倍の数値になる。

このように、十二進法の小数は、「一桁で四分割」「二桁で八分割と九分割」ができる長所を持つ一方で、「3の冪指数が大きい割り算の分子・分母」が膨大になってしまうという短所も持っている。

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出典:Wikipedia
2020/02/07 16:00
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