4.3.ストレスを強調することの問題点
従業員向けの講演では、ストレスとうつ病が過剰に強調されている。典型的なうつ病とは性格要因が強いものであるが、環境要因が強調されすぎている。頑張りすぎる人がうつ病になりやすいという性格要因に触れ、十分な休養が必要であり、薬の服用、励まさないといった性格要因が影響する典型的なうつ病への対策が示されてるが、これは外部からもたらされる環境的なストレスが原因ではない。
環境要因であるストレスのみによって精神的な不調が起こるとも理解されていないし、実際に病的となった人は、ストレスに脆いといった誤解にもつながるおそれもある。