佐原の町並み
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6.町並み保存活動の歴史
6.9.震災による被害と復興
2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震が発生し、香取市は震度5強の揺れを観測した。この地震により、市内は被災建物総数6,000棟、液状化面積3,500haの被害を受けた[114]

町並みも大きな被害を受け、重伝建地区内で保存すべき建築物に特定された建物93棟のうち、少なくとも25棟が復旧が必要と認定された[115]。このほかに、自己資金による応急修理のみで済ませた物件や、重伝建地区外で被害にあった物件も存在する[115]。特に県指定文化財に指定された建物は経年劣化の影響もあって被害が大きく、瓦の崩落、壁の亀裂等が目立った[115][116]。国の史跡である伊能忠敬旧宅も被害を受けた。小野川の岸も崩れ、河口では液状化の影響で川床の隆起が見られた[117]。瓦が崩れ落ちた町並みを見て、町並み保存の関係者からも「これで佐原のまちは終わってしまった」という感想がみられた[118][119]

考える会は、被害状況を確認したうえで理事会を開き、今後の活動について検討した。その結果、これまで整備してきた町並みを失うことはできないので、残すために民としてできることをするという方針でまとまった[120]

建物の復興については、被害件数が多く一度には修復できないため、まずは町並みの中核となる県指定有形文化財を優先させることとした。しかしこれらの建物は被害が大きく、修復には数百万円から数千万円の費用が必要になるため[121]、補助金を考慮に入れたとしても、建物所有者の負担は大きかった(通常の負担割合は県1/2、市1/6、所有者1/3)[119]。そこで考える会と県教育委員会との交渉などにより、補助金のかさ上げが決定された。これにより修理費は県が75%、市が20%を補助することになり、所有者負担は5%まで抑えられた[122]

また、考える会によって募金活動がおこなわれ、全国から600万円以上が集まった。この義捐金は、文化財指定外のために補助を受けられない建物の所有者に渡された[120]

さらに考える会は、全国町並み保存連盟を通してワールド・モニュメント財団に支援を依頼した[123]。2011年10月には財団職員が佐原を視察し、佐原の町並みを存続が危ぶまれる危機遺産としてリストに載せた[124]。そして2012年5月、アメリカン・エキスプレスがスポンサーとなり、20万ドルの支援が決まった[123]

一方香取市でも、国や県の協力を受けながら、復興活動に取り組んだ[125]。市は2011年4月に重伝建地区の復興について文部科学省文化庁に要請した。4月16日には民主党幹事長の岡田克也が、23日には国土交通大臣大畠章宏がそれぞれ佐原を訪れた[125]。8月からは香取市復興会議を開催し、さらにアンケートなどにより市民の意見を聴いたうえで、2011年11月、香取市災害復興計画を策定した。この復興計画では、町並みについて、修理費の助成や伝統木造建築物の耐震化推進などの事業が明記された[126]

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出典:Wikipedia
2019/07/10 15:31
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