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永世中立国
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2.中立の定義
永世中立国には他国の紛争に荷担する行為など、戦争に巻き込まれる恐れのある行為を慎むことも求められる[9]。スイスは中立国であったために、他国からの政治的亡命者がスイスにおいて活動することもあった。ルイ・ナポレオン(後のナポレオン3世)亡命した際にはフランス政府が軍事的な威嚇を行い、ルイ・ナポレオンが自発的退去を行ったこともある[10]
また国家に対する経済制裁に参加することも中立違反となる。しかしローデシア問題のように、国家承認が得られていない独立を主張する政権に対する経済制裁は、中立違反とは見られていない[11]。また永世中立国が他国の戦時債権を買うことは中立義務違反となる。

このような見解に伴い、第二次エチオピア戦争の際に国際連盟イタリア王国に対する経済制裁を議決した際、スイスは加盟国であるにもかかわらず、伝統的中立政策に回帰して経済制裁を行わなかったという事例もある[12]。このためスイスは1945年の国際連合発足に当たっては、中立義務の遂行と国連加盟が両立しないとして加盟しなかった[13]。ただし国連機関の設置や、国連組織への参加は認めている[13]。一方でオーストリアは1955年に加盟が行われたが、その際にオーストリアの永世中立を問題にした国は存在せず、中立義務を守ることが可能であるという見解がとられていた[14]

国連における平和維持活動への兵力派遣は、中立義務違反とは見なされない[15]。オーストリアは1965年の憲法改正以降、コンゴ動乱国際連合キプロス平和維持軍に軍を派遣しており[16]、1968年には国連の要請に即時に対応するため、国連待機軍を設置している[17]。またスイスも国連加盟の前からPKOに参加しており、1993年には待機軍を組織している[17]。これはPKOにおける派遣が非強制的な性格のものであり、公平性を義務づけられていたために、永世中立の義務と反しないという考えによるものである[18]。また、他国間の紛争を抑止することは永世中立国自体の利益となるとも考えられてきたことによる[18]。平和維持活動で、自衛の他の軍事力を執行することについては中立義務違反であるという解釈が一般的であったが、冷戦終結後には変化が生じている。平和維持活動による、平和強制のための軍事行動は、法の執行であり中立義務違反ではないという解釈である。この解釈は有力になり、スイスおよびオーストリアの政府も同じ見解を表明している[19]

一方でオーストリアとスイスが欧州共同体に参加することは、中立義務違反であるとしてソビエト連邦など東側諸国から反対されていた[20]。冷戦終結後、オーストリアは同様に強い中立政策をとるスウェーデンなどとともに欧州連合に参加している。

また永世中立は国民の立場をも統制するものではない。中立国の国民が戦時債権を買うことは中立義務違反ではない[21]。また国民が戦争の義勇兵となることも自由であり、永世中立国はこれを抑止する義務を持たない[21]

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(1.永世中立の条件)
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(3.保障国の立場)
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出典:Wikipedia
2019/11/10 23:01
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