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5.文学としての歌謡
「歌謡」は広義には、または節(リズム)を伴う詩歌を総称する語[10][13]または声楽曲の総称であり[3]、必ずしも文字言語にとらわれるものではないが、声楽曲の歌詞や詞章を文芸とみなして[2]これを歌謡文学として把握した場合には、言葉を仲立ちとするものであり、口承性とともに音楽性をも有し、未だ文学とは意識されない、文学以前の領域にまで踏み込むものである[9]

このような文学ジャンルとしての歌謡は、音楽性をともなう韻文形式の作品のことをいい、韻律文芸の総称である[2]。歌詞をその音楽と分けずに言及する言葉であり、「朗読する詩歌」に対して「歌う詩歌」を指す言葉である。なお民間の歌謡は多くの場合、文字として記録されない口承文学として存在した。

中国において歌謡という言葉は、史記漢書阮籍の音楽論などで使われている[3]。しかし、このような文学概念のひとつとしての歌謡という言葉の使い方は、明治以降の日本文学国文学[2]研究者によるもので、読まれる詩歌に対して、歌われる詩歌を歌謡と呼んだ[3]。今日では、歌詞と音楽は分けられるが、時代によっては、両者が未分化であり、文学研究においては意味を拡大して使うこともある[3]。歌物(うたいもの)、語り物、また古代の記紀歌謡や万葉集のようなかつて歌唱された歌も含める[2]

日本では神楽歌催馬楽今様・早歌(宴曲)・小歌などがある[10]。日本の古代歌謡は、『古事記』『日本書紀』『風土記』や『万葉集』に収載されたものから確認することができる。『古事記』『日本書紀』の2書に記載された歌謡はとくに「記紀歌謡」と呼ばれる。数は、数え方にもよるが、だいたい『古事記』が110余首、『日本書紀』に120余首あり、両書に共通するものが50首ある。年代的な期間は、記述のままにしたがえば、スサノオの「八雲たつ」の歌から、天智天皇の歌ならびに同時代の童謡にいたる。ただし仁徳天皇以前の歌謡は、年代的にそのまま決定しがたいものがおおい。形式的には、歌体のうえからは、長形式のものと短形式のものとにわけることができる。長形式のものは、反歌をふくんだ長歌があり、短形式のものは、短歌をおもな形式として、六句形式、四句形式、三句形式などがある。句の音数は、短長連続がおおく、五七音がしだいにゆうせいになってきている。技巧的には、意識的な修辞はおおくなく、生活に即したものをとってひゆ的にうたうことによって効果をあげようとしている。対句、枕詞、重ね詞などの技巧もみとめられる。題材内容的には、生活を反映して、恋愛と戦闘をあつかったものがおおく、ついで酒宴、狩猟、農耕などがおおい。のちのような自然を観照したうたはすくなく、仁徳天皇時代以降、自然観照のうたが生じてくる。表現的には、叙情的、叙事的、叙景的にわけることができ、詠嘆から、しだいに歌材をふかく観照して表現するにいたっており、全体として表現は素朴で力強い感情が中心を占める。
和歌短歌長歌連歌狂歌なども参照。
和歌と古代歌謡に基いて新たに創られた新形式の五行歌も参照。 中国最古の詩集である『詩経』はもともと歌謡であり、音楽・舞踊をともなっていたことが知られている。前漢の時、民間歌謡を収集する楽府という役所が作られた。以後、ここで集められた作品、あるいはそれ以後の民間歌謡を「楽府」(がふ)と呼ぶようになった。なお漢詩は歌謡から独立して朗読する文芸となった。歌と詩の分離は、後漢末、建安頃であったと考えられている(建安文学)。 中葉頃から「」と呼ばれる新しい歌謡文芸が生まれた。詞は宋代に盛行し、宋詞の名がある。詞は後には詩と同様、音楽性から独立して朗読されるようになった。 宋代から「」と言われる歌謡文芸が興り、元代になって隆盛した(元曲)。曲は戯曲といわれる劇中で使われるものと歌謡だけの散曲があり、形式的には小令と套数という2つのものがある。
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出典:Wikipedia
2020/01/14 13:30
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