ホロコースト
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2.語源および語の使用の変遷
ホロコーストは「全部 (?λο?[4])」、「焼く (καυστ??[5])」に由来するギリシア語?λ?καυστον[6]」を語源とし[4]ラテン語「holocaustum」からフランス語「holocauste」を経由して英語に入った語であり、元来は、古代ユダヤ教の祭事で獣を丸焼きにして神前に供える犠牲、「丸焼きの供物」、すなわち元来はユダヤ教の宗教用語にあたる 燔祭を意味していた[4][5][9]。こうしたことから殉教のための犠牲をも意味するようになり[4]、転じて火災による大虐殺、大破壊、全滅を意味するようになった[10]。英語では、ユダヤ人虐殺に対しては定冠詞をつけて固有名詞 (The Holocaust) とし、その他の用法を普通名詞 (holocaust) として区別している。例えばアルフレッド・ヒッチコックの映画『北北西に進路を取れ』では劇中タンクローリーの炎上事故を伝える新聞の見出しで「Holocaust」という言葉が使われていた。日本では永井隆が長崎への原爆投下を「神の大きな御摂理によってもたらされた」とし、原爆投下を「大いなる燔祭(ホロコースト)」と解釈したこと[7]が論評されている(浦上燔祭説参照)。

この言葉がナチスによるユダヤ人大量殺害を意味するようになったのは、大戦中から大戦後しばらくの間、ユダヤ人の間で、「ドイツはユダヤ人を生きたまま火の中に投げ入れて焼き殺している」との言説が広く信じられたことを起源に持ち[12]エリ・ヴィーゼルが使い始めたと言われるが、ヴィーゼルはのちに撤回したがっていたと言われる[9]。英語圏では「ジェノサイド」などが用語として一般的であったが、1978年アメリカで放映されたテレビドラマ『ホロコースト』[14]によって流行語となり、「ユダヤ人大虐殺」を表す言葉として普及した。また、この作品がドイツを含む多くの国々で放送された結果、第二次世界大戦中のドイツによるユダヤ人迫害、特に民族絶滅政策の実行の過程を「ホロコースト」と呼ぶことが定着した。『夜と霧』などの戦争直後に出版された書籍に「ホロコースト」という語が見られないのは、こうした事情による。

ただしユダヤ教徒の中には、神聖な儀式である「ホロコースト」の語をドイツのユダヤ人迫害を指す言葉として使用することを批判する声もあり、プリーモ・レーヴィは「虐殺行為を預言者ぶって解釈してみせる過激な宗教家」には怒りを感じると語り[9]、また、ジョルジョ・アガンベンジェノサイドでもなくポグロムでもなくホロコーストという語を使用することはユダヤ人犠牲者を神への犠牲、ナチスを祭司、焼却炉を祭壇として扱うことにむすびつき、結果としてナチによるユダヤ人殲滅政策を正当化することになると批判し、「この語(ホロコースト)をあいかわらず使う者は無知か無神経(あるいはその両方)」と批判している[9]

燔祭に相当するヘブライ語は「オラー (ヘブライ語: ???‎、英語: olah)」であり、「焼き尽くす捧げもの」を意味した[10]。一方で特に「ナチスによるユダヤ人大虐殺」を指す場合は“惨事”を意味するショア (השואה) が用いられる。フランスのユダヤ系映像作家クロード・ランズマンによるドキュメント映画『ショア』が制作され、日本では1995年に上映されて以降、「ショア」という用語も用いられるようなった。

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出典:Wikipedia
2019/06/09 09:30
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