デリーで最も信者の多い宗教はヒンドゥー教であり、デリー人口の82%を占める。次いで多いのがイスラーム教の11.7%であり、次いでシク教(4%)、ジャイナ教(1.1%)、キリスト教(0.94%)、バハーイー教(0.1%)と続く[28][29]。このほか、仏教やユダヤ教、ゾロアスター教の小規模なコミュニティも存在する[30]。デリーで最も主な言語はヒンドゥスターニー語であり[31]、なかでもヒンディー語のデヴァーナガリ文字が最も多く筆記に使用される[32]。このほか、ウルドゥー語やパンジャービー語の話者も多く、この2言語はデリーで2番目に話者の多い言語となっている[33]。かつてはデリーはインドのムスリム支配の中心地であり、上層のムスリムが使用していたウルドゥー語が強い力を持っていたが、インドとパキスタンの分離独立時に上層ムスリムのかなりが流出し、さらにシクおよびヒンドゥーとイスラムの間で州が分裂してしまったパンジャーブで、イスラーム側となった州西部から逃れてきたヒンドゥーおよびシク教徒のパンジャーブ人が大量に流入したため、パンジャービー語やシク教徒の割合が増加する一方でウルドゥー語の影響力は弱まった。1931年にはデリー住民のうちヒンドゥー教徒が63%、ムスリムが33%、シク教徒が1%を占めるのみだったのが、1981年にはヒンドゥーが84%、ムスリムが8%、シク教徒が6%となっていた[34]。
[4]前ページ (5.行政) |
[6]次ページ (8.交通) |