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サン・スタジオ
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3.エルヴィス・プレスリー
1953年8月、6月に高等学校を卒業したばかりの18歳のプレスリーがサンの事務所にやって来た。アセテート盤で『My Happiness 』、『That's When Your Heartaches Begin 』を数分でレコーディングするつもりであった。後にプレスリーが語ったところによると、このレコードは母親にプレゼントする予定だったか、単に自分の歌声に興味があったかで、雑貨屋の近くにより安いアマチュア・レコーディングがあったにも関わらずサンでレコーディングを行なった。伝記作家のピーター・ガラニックはプレスリーはサンに見出されることを望んでサンを選んだのではないかと語った。受付のマリオン・カイスカーがプレスリーにどのジャンルを歌うのか尋ねると、プレスリーは「どんなジャンルでも歌う」と応えた。彼女がどのアーティストに似た感じなのか聞きなおすと、プレスリーは何度も「他の誰とも似ていない」と応えた。レコーディングの後、フィリップスはカイスカーに彼の名前を書かせたところ、彼女は「良いバラード歌手。採用」と追記した[9]。1954年1月、2枚目のアセテート盤『I'll Never Stand In Your Way 』と『It Wouldn't Be the Same Without You 』をレコーディングしたが、特に何も起こらなかった[10]
その頃フィリップスは多くのファンを獲得するため、黒人音楽を演奏する者を探していた。カイスカーによると「サムは『もし黒人のサウンドと黒人のフィーリングを持った白人を見つけることができたら、私は億万長者になれる』と何度も言っていた」[11]。6月、フィリップスはバラード『Without You 』のデモ・テープを手に入れ、この曲は10代の歌手に合うと考えた。プレスリーはスタジオにやって来たがうまくいかなかった。にも関わらずフィリップスはプレスリーに知っている曲をなるべく多く歌うように語った。プレスリーは自身のレコーディング・セッションのために来ていた地元のミュージシャンでギター奏者のスコティ・ムーアコントラバス奏者のビル・ブラックから大きな影響を受けた[12]
7月5日夜に始まったセッションは不毛なまま真夜中になった。皆諦めて帰宅しようとした時、プレスリーは自分のギターを持ち、1949年のアーサー・クルダップのブルース『ザッツ・オール・ライト』を歌い始めた。ムーアはこの時のことについて「不意にエルヴィスがこの曲を歌い始め、飛び回ってばかみたいに動き回った。するとビルがベースを弾き始め、彼もばかみたいに動き回った。私も彼らと演奏を始めた。サム、機械室のドアが開きっ放しみたいだけど。彼は首を出して『何やってるんだよ』と言い、私たちは『わからない』『ええと、伴奏かな』と応えた。彼は『もう1回最初からやれ』と言ったのだ」と思い返した。フィリップスはすぐに録音を始め、彼はこれこそが自分が探していた音楽だと思った[13]。3日後、ドゥーイ・フィリップスが自身のラジオ番組『Red, Hot, and Blue 』でこの『ザッツ・オール・ライト』を流した[14]。リスナー達はこの歌手が誰なのかを知るために電話をかけ始めた。フィリップスはその後2時間この曲を繰り返し流した。プレスリーのインタビューでフィリップスは、この歌手が黒人だと思っているリスナー達のために、肌の色を明らかにするために出身高校名を尋ねた[15]。その後数日間、3人は独特のスタイル、仮設ディレイを使用してビル・モンローブルーグラスBlue Moon of Kentucky 』をレコーディングした。『ザッツ・オール・ライト』をA面に、『Blue Moon of Kentucky 』をB面にしたシングルを製作した[16]
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(2.サン・レコード)
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(3.1.プレスリーの移籍)

9. Guralnick, 1994, pp. 62?64
10. Guralnick, 1994, p. 65
11. Miller, 2000, p. 72
12. Jorgensen, 1998, pp. 10?11
13. Guralnick 1994, pp. 94?97.
14. Ponce de Leon 2007, p. 43.
15. Guralnick 1994, pp. 100?1.
16. Guralnick 1994, pp. 102?4.

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出典:Wikipedia
2017/08/29 07:32
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