クリちゃんとは
1951年2月1日に
夕刊朝日新聞(朝日新聞の僚紙)で連載開始され、
1951年10月1日から
1965年3月31日にかけて
朝日新聞夕刊に連載されていた
根本進作の
4コマ漫画である。
クリちゃんのモデルとなったのは、根本進の長男、根本健(1948年東京生まれ)である。クリちゃんの名称は健が天然パーマでクリクリとした髪質だったことに由来する。
備考[編集]

この作品は、擬音を除いてほとんどセリフが登場しないサイレントマンガとして描かれていた。ただし、末期は、ふきだしこそないものの、セリフが登場していた。

父親はサラリーマンであるが、サラリーマンとしての描写は一切描かれておらず、あくまで幼児・クリちゃんを主役に、その日常生活を描き通した。従って、社会風刺もほとんどなく、そのまま取り纏めて幼児向け絵本として出版しても通用するような内容であった。
1963年4月1日には、当時朝日新聞
朝刊に連載されていた『
サザエさん』(
長谷川町子)にクリちゃんと祖父が登場、といっても、
サザエを始めとする磯野家との共演ではなく、
エイプリルフールでの長谷川のイタズラで、いきなりタイトルが「
クリちゃん」、1コマ目と2コマ目はクリちゃんが雨の日に祖父に傘を渡す場面、3コマ目は読者が「アレッ!これ夕刊か!?」と驚く場面、そして4コマ目は長谷川が登場して「とは思わなかった?」と語り掛けていた
[1]。

最終回は、1コマ目は「1歳のとき」、2コマ目は「5歳のとき」、3コマ目は「14歳のとき」、となっていたが、2コマ目と3コマ目が全くといっていいほど変わっていなかった。そのため、4コマ目では、クリちゃんが作者にその事を指摘し、激怒していた、という内容だった。

クリちゃんは1960年代に
三菱信託銀行(現:
三菱UFJ信託銀行)のイメージキャラクターとして使われていた。

かつて存在した
キングレコードの
童謡レーベルにクリちゃんをイメージキャラクターとした「クリちゃんレコード」がある
[2]。

国鉄監修・交通公社の時刻表(現在の
JTB時刻表)で、
国鉄末期に「国鉄営業案内」(ピンクのページ)の見出しにクリちゃんのイラストが用いられていた
[3]。
注釈[編集]