キログラム
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1.定義
1.3.プランク定数による新定義の経緯
他のSI基本単位は「普遍的な物理量」に基づく定義に改められてきたのに対し、キログラムだけがいまだ「人工物に依存」する単位として残っていた。人工物による定義では、経年変化により値が変化し、また、焼損や紛失のおそれもある。このため1970年代から、普遍的な物理量によるキログラムの定義が検討されてきた。2011年10月21日に国際度量衡総会において、キログラム原器による基準を廃止し、新しい定義を設けることが決議された[21]
[22]。この決議を実現するために、キログラムをプランク定数 h によって定義することが2013年12月に提案された。これはプランク定数がもはや実験値ではなく、定義定数となることを意味する。この提案は、SI文書の第9版(現在は2006年の第8版[23])の1章〜3章の改訂(案)の一部として提案された[24]

h = 6.626 069 57 × 10 34 J s {\displaystyle h=6.626\,069\,57\times 10^{-34}\,\mathrm {J\,s} }  (正確に)これまではIPKの不確かさはゼロで、プランク定数に 4.4×108 の不確かさがあったのに対して、この新しいキログラムの定義では、プランク定数の不確かさはゼロになり、逆にIPKに4.4×108の不確かさがあることになる[25]

プランク定数に基づく定義では、静止エネルギーと質量の関係式 E = mc2 を用いて、ある振動数 ν光子のエネルギー (E = ) と等しい静止エネルギーを持つ物体の質量を1キログラムと定義する。すなわち、

この2013年12月の提案は、アンペア (A)、ケルビン (K)、モル (mol) の再定義と併せて、2014年の第25回国際度量衡総会 (CGPM) で決議することが予定されていた[27]。しかし、2014年11月18日 - 20日に開催されたCGPMでは、プランク定数の精度が十分でないことなどにより上記の定義への変更はなされず、次の2018年開催予定の第26回CGPMに向けて定義変更のための諸課題を解決すべし、との決議が採択された[28][29][30]

プランク定数による定義の提案[編集]


CIPMは新しい定義として、次回のCGPMにおける決議案を提出した。この決議案は、2018年11月16日にCGPMによって決議・承認された[31]

なお、キログラムと共に、アンペアケルビンモルの定義も大きく変更されたので、これらの変更も含めた新しいSIの施行日は、周知期間・準備期間を置いて、2019年5月20日(メートル条約が締結された日であり世界計量記念日en:World Metrology Dayである。)である[32][33]

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(1.2.国際キログラム原器(IPK)による定義)
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(1.4.過去の様々な提案)
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出典:Wikipedia
2019/04/02 21:30
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