『
レビ記』第11章によれば
[7]、

海や川・湖に住む生き物で、
ヒレと
鱗のあるものは食べてもよい。
エビや
カニなどの
甲殻類・
貝類・
タコ・
イカなどは食べられないことになる。また、鱗が目立たない
ウナギも食べられないとされている。

鳥の中で食べてはいけないものは、
鷲・
クマタカ・
鳶・
ハヤブサ・
鷹などの
猛禽類、
カラス、
ダチョウ、
フクロウ、
カモメ、
ハクチョウなどである。
昆虫の中で食べてよいものは、
イナゴ・
バッタなどのごく一部のみで、ほとんどの昆虫は食べることができない。一般的な
解釈ではバッタ類は基本的に食べてよい。しかし、バッタ類のうち特定の4つの種だけを食べてよいとする解釈もある。(詳細は
レビ記の4種類の昆虫)
ハチはカシェルではないが、純粋な
蜂蜜はカシェルと解される。
カシェルとされる動物は、カシェルでない昆虫を餌にするとしてもカシェル。
『レビ記』第17章や『
出エジプト記』第22章によれば、

「自然に死んだ動物の肉」
を食べることも禁じられ、あるいは好ましくないとされる。また狩人が殺したものも「カシェル」ではない。食べてよい動物でも、一定の仕方で食肉処理しないとカシェルにならない。
『レビ記』第17章や『創世記』第9章などでは、血を食べることが厳重に禁止されている。食べてよい動物でも、血抜きをしないとカシェルにならない。
このほかにも、調理法や調理場所などについて、いくつかの制限がある。その代表的なものとして、肉と乳製品の混食禁止がある。
『出エジプト記』23章19節「子やぎをその母の乳で煮てはならない」から、肉類と乳製品を一緒に食すること、また同種の産物を使った食事(鶏卵と鶏肉を使った親子丼等)を禁じられている。具体的には、一回の食事に両種の食品を同時に食すことはもとより、調理器具や食器、さらには貯蔵場所の混用も禁忌とされる。厳格なユダヤ教徒は、肉類用と乳製品用の食器を別々に揃え、しばしばキッチンも別にしている場合もある。また、肉製品を食した後は1〜6時間の間隔を置かなければ乳製品を口にしない[8]。