ユダヤ人
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3.歴史
3.1.古代
旧約聖書によると、民族の始祖アブラハムが、メソポタミアウル(現在のイラク南部)から部族を引き連れて「カナンの地」(現在のイスラエルパレスチナ付近)に移住したとされる。ヘブライ人と呼ばれる彼らは、この付近で遊牧生活を続けた(ヘブライの原義は不明で諸説あるが、一説には「渡り歩く人」の意[25])。

紀元前17世紀[26]、ヘブライ人はカナンの地から古代エジプトに集団移住した。古代エジプトの地で奴隷とされた。

その後、エジプト第19王朝の時代に、再び大きな気候変動が起こり[27]、エジプトのヘブライ人指導者モーセが中心となり、約60万人の人々がエジプトからシナイ半島に脱出を果たす(出エジプト)。彼らは神から与えられた「約束の地」と信じられたカナンの地(パレスチナ)に辿り着き、この地の先住民であったカナン人ペリシテ人を、長年にわたる拮抗の末に駆逐または同化させて、カナンの地に定着した。この頃からイスラエル人を自称するようになり、ヘブライ語もこの頃にカナン人の言葉を取り入れて成立したと考えられる。紀元前1207年の出来事を記したエジプトのイスラエル石碑に:

ヒエログリフ:?-?-?:?*?:?-?-?-?:?-?-?*?:? - YSRYR - イスラエル)と記されているのがイスラエルという部族についての最古の文献である。

紀元前10世紀頃、古代イスラエル人はヤハウェ信仰(ユダヤ教の原型)を国教とする古代イスラエル王国をカナン(パレスチナ)に建国した。ユダヤ人は、紀元前1000年ごろと推定されるダビデ王の時代には、推定500万の人口を持っていたとされる。ちなみに、ある統計によれば同時代の世界人口は約5000万人[28]縄文時代だった日本列島の人口は推定で10数万である[29]ソロモン王の死後、紀元前930年頃、北のイスラエル王国と南のユダ王国に分裂した(「ユダヤ」とは元来、ユダ王国のあったパレスチナ南部を指す)。北のイスラエル王国は紀元前721年にアッシリアによって滅ぼされ、多くの人民が捕虜としてアッシリアに囚われるか離散した(アッシリア捕囚失われた十支族)。南のユダ王国は、紀元前609年メギドの戦いでエジプトに敗北し、エジプトの支配下に入ったが、紀元前606年カルケミシュの戦いでエジプトが新バビロニアに敗れた。紀元前587年新バビロニアの侵攻に会い(エルサレム包囲戦 (紀元前587年))、翌年にはユダ王国が滅亡してエフドが置かれ、多くの人民が捕虜としてバビロンに囚われた(バビロン捕囚)。彼らはユダ王国の遺民という意味でユダヤ人と呼ばれるようになった。

紀元前539年オピスの戦いで、アケメネス朝ペルシアによって新バビロニア王国が滅亡すると、捕囚のユダヤ人はキュロス2世によって解放されてエルサレムに帰還し、ペルシア帝国の支配下で統一イスラエルの領域で自治国エフド・メディナタとして復興された。ユダヤ教の教義も、この頃にほぼ確立された。アケメネス朝の滅亡後、古代マケドニア王国、セレウコス朝シリアなどに宗主国が引き継がれ、最終的にはローマ帝国領のユダヤ属州とされる。この頃にはヘブライ語は既に古典語となり、日常語としては系統の近いアラム語にほぼ取って代わり、のちに国際語としてギリシャ語も浸透した。また、ヘレニズム諸国の各地に商人などとして移住したユダヤ人移民(ディアスポラ)の活動も、この頃に始まる。ローマ支配下の紀元20年代頃、ユダヤ属州北部ナザレの民から出たイエス・キリストナザレのイエス)が活動したと伝えられる。

紀元66年からローマ帝国に対し反乱を起こすが(ユダヤ戦争)、鎮圧されてユダヤ人による自治は完全に廃止され、厳しい民族的弾圧を受けた。132年バル・コクバの乱が起こったが鎮圧され、ユダヤ人の自称である「イスラエル」という名や、ユダヤ属州という地名も廃され、かつて古代イスラエル人の敵であったペリシテ人に由来するパレスチナという地名があえて復活された。以来ユダヤ人は2000年近く統一した民族集団を持たず、多くの人民がヨーロッパを中心に世界各国へ移住して離散した(ユダヤ人離散)。以降ユダヤ教徒として宗教的結束を保ちつつ、各地への定着が進む。その後もパレスチナの地に残ったユダヤ人の子孫は、多くは民族としての独自性を失い、のちにはアラブ人の支配下でイスラム教徒として同化し、いわゆる現在のパレスチナ人になったと考えられる。

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出典:Wikipedia
2019/11/29 15:00
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