はやぶさ2
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3.打ち上げまでの経緯
3.3.予算不足による他国機関との連携の模索
JAXAは2007年10月の理事長記者会見で、予算不足のため国産ロケットでの打ち上げは断念し、探査機のみを日本で製作し、打ち上げは他国の協力を仰いで海外で行うという考えを示した。しかし、無償でロケットを提供してくれる協力相手を見つけるのは簡単なことではなく、プロジェクトの存続は困難であると見られていた。この頃から、一般のファンから関連機関に対してはやぶさ後継機の実現を希望する投書が多数寄せられるようになった。JAXAには約80通、文部科学省宇宙開発委員会には約30通のメールが届いた[22]。この数は、宇宙開発関連の投書としては異例の多さだったという。

2008年1月には、イタリア宇宙機関 (ASI) 長官からJAXA理事長宛に共同で計画を進めたいという旨の書簡が届いたことが明らかになった[23]。探査機を日本が、打ち上げ用のロケットをイタリアが提供する形での協議を考えていたという。イタリアとの共同計画では、イタリア側が開発中のヴェガロケットを無償で提供する代わりに、イタリア側の計測機器が日本の用意する探査機に搭載されることとなっていた。もともと欧州とは「はやぶさMk2」(欧州名「マルコ・ポーロ」)で共同探査が検討されていたことから、これと計画が統合されてはやぶさ2自体が「マルコ・ポーロ」となる可能性もあった。しかしながら、「マルコ・ポーロ」は2009年のESAの Cosmic Vision における第2次審査で採択されなかった[24]

その後ヴェガロケットの調達が困難となり、打ち上げ時期も2014年以降にずれ込む見通しとなった。このため予算を次の5か年計画から捻出せねばならなくなり、ロケットの予算を他国に頼るという方向性も再検討されることになった[25]。ただし惑星探査の予算が圧迫されている状況に変わりはなかった。2009年7月のJAXA相模原の一般公開においては、500 kgクラスのはやぶさ2に加え、300 kgクラスの衝突機を同時に打ち上げる2機構成案が示された。この案ではPLANET-C (500 kg) + IKAROS (300 kg) と同様のH-IIAの打ち上げ能力が想定されている。このような探査機自体を小惑星に衝突させて人工クレーターを作る、あるいは軌道を変える試みは、後になってESA/NASAによる別の探査計画AIDAで採用されている[26]。2010年には後述のように衝突体を2 kg程度に小型化した新しい計画が示され、はやぶさ2では最終的にこちらが採用される形となった。

2010年度においては、自民党政権下の概算要求で「月面着陸・探査に向けた研究等」として15億円が要求されたものの[27]民主党への政権交代後、再度概算要求の出し直しを求められ、5000万円に減額された[28]。尚、小惑星探査はJSPECに移管しているため、文部科学省の概算要求では月探査の項目に含まれる。さらに事業仕分け第1弾で衛星関連事業の1割縮減を受けて3000万円にまで減額され[29][30][30][32]、非常に苦しいものとなった。

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(3.4.はやぶさ帰還による影響)
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出典:Wikipedia
2019/12/03 23:32
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