てんかん
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3.てんかん発作の症状
3.2.全般発作
全般発作は最初の臨床的徴候が、発作開始時に両側の半球が侵襲されていることを示す発作である。意識障害が起こる場合もあり、これが発作開始時の症状である場合もある。運動現象は両側性である。発作時脳波像は発作開始時両側性であり、これはおそらく両側半球に広汎に広がっているニューロン発射を反映している。全般性てんかんはてんかんの国際分類では特発性で発症が年齢依存性のもの、潜在性、症候性、症候性の3つに分かれる。特発性で発症が年齢依存性のものには、欠神てんかん、若年欠神てんかん、ミオクロニーてんかん、大発作てんかんが含まれる。症候性のものには、ウエスト症候群レノックス・ガストー症候群、ミオクロニー・失立てんかん、ミオクロニー欠神てんかんが含まれる。てんかん発作の国際分類では、全般発作は欠神発作(定型、非定型)、ミオクロニー発作、間代発作、強直発作、強直間代発作、失立発作に分類できる。本稿ではてんかん発作の分類に従い解説する。

欠神発作[編集]


欠神発作の純粋な型は突然始まり数秒から30秒ほど持続し、突然終了する。それまで行なっていた諸活動の中断、空虚な凝視、場合によっては短時間の眼球上転が認められる。会話中の場合、会話は中断され、歩行中ならばその場に立ちすくみ、食事中ならば食物が口に運ばれる途中で止まる。発作中に話しかけると、場合によってはぶつぶつとつぶやくことはあるが普通は応答できない。欠神発作には6つの亜型があり、意識障害だけを示すもの、意識障害に自動症をしめすもの、ミオクロニー要素を伴うもの、脱力要素をもつもの、強直要素をもつもの、自律神経要素をもつものが知られている。各亜型は単独も複合もある。いずれの発作型でも、普通は発作中は規則正しい左右対称性の3Hz棘徐波複合が出現する。2〜4Hz棘徐波のことや多棘徐波複合のこともある。異常悩波は両側性である。発作間欠期では、基礎律動は正常であるが、棘波、棘徐波のような突発波が出現することもある。脳波異常は賦活されやすく、過呼吸で容易に誘発される。睡眠や「Pentetrazol」や「bemegride」でも誘発できる。非定型欠神発作は定型欠神発作よりも顕著な筋緊張変化を伴うことが多く、発作の起始と終了が突然ではないという特徴がある。脳波も定型失神発作よりも多彩である。小学生の場合、「授業中に集中力が低下した」と間違われることもある。

ミオクロニー発作[編集]


ミオクロニー発作はミオクロニーけいれんと間代発作に分けられる。

ミオクロニーけいれんは、突然起こる短時間の衝撃様の筋収縮で全般性のこともあり、顔面、体幹、1つあるいはそれ以上の肢、個々の筋あるいは筋群に限局することもある。この発作は急速に反復したり、比較的孤立して出現することもあり、ときに1〜2秒の意識消失を伴うことがある。ミオクロニーけいれんは単独で起こることもあるが、同時に全般強直間代発作を伴う場合もある。ミオクロニーけいれんの発作時脳波としてふつうは多棘徐波あるいは時に棘徐波や鋭徐波が出現する。発作間欠時にも発作時と同様に突発波が認められるため、脳波上突発波が認められても発作が起こっているとは限らない。ミオクロニーけいれんは、外的刺激によって誘発されやすい。突然の音響、睡眠で誘発されるが、光刺激に対してはとくに敏感である。ミオクロニー発作をおこすてんかんには、乳児良性ミオクロニーてんかん、若年ミオクロニーてんかん、ミオクロニー欠神てんかん、ミオクロニー失立てんかん、乳児重症ミオクロニーてんかんが知られている。乳児良性ミオクロニーてんかんは1〜2歳に起こり、睡眠初期に全般性棘徐波の短い群発が認められる。若年ミオクロニーてんかん(衝撃小発作)は思春期に起こり、発作間欠期、発作時は周波数の速い全般性棘徐波あるいは多棘徐波である。光過敏性であることが多い。ミオクロニー欠神てんかんでは、小児欠神てんかんと同様な両側同期性、対称性の3Hz棘徐波が出現する。ミオクロニー失立てんかんでは、最初は4〜7Hzの律動のほかは正常であるが、不規則性棘徐波あるいは多棘徐波を示す。乳児重症ミオクロニーてんかんでは、全般性あるいは一側性の間代発作、ミオクロニーけいれんを起こし、脳波は全般性棘徐波、多棘徐波、焦点性異常、光過敏性を示し、極めて難治性である。

間代発作はミオクロニーけいれんが律動的に反復するものである。発作時脳波は10Hz以上の速波と徐波、場合によっては棘徐波であり、発作間欠期には棘徐波あるいは多棘徐波が出現する。

ミオクロニー発作と区別が必要な用語である。初期はミオクロニー発作と区別がつきにくいが、ミオクローヌスてんかんは症候群であり、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症の若年型がこの症候群を呈する。ミオクロニーけいれん、全身性けいれん、認知症を示す。

強直発作[編集]


数秒程度の比較的短時間の強直状態が起こる発作であり、意識障害も起こるが、回復は早い。眼球や頭部が一側に偏位し、胸部の強直けいれんで呼吸が停止することがある。乳幼児期てんかんに多く、代表疾患はウエスト症候群とレノックス・ガストー症候群である。ウエスト症候群は発作時は、低振幅速波ないし脳波の脱同期、間欠期はヒプスアリスミアが認められる。レノックスガストー症候群の場合、発作時は20Hz前後の速波性同期波や漸増律動が認められ、間欠期は鋭徐波が多少とも律動的な発射で出現する。

強直間代発作[編集]


特発性全般性てんかんによるものと、症候性全般性てんかんによるものとがある。部分発作が発展して二次的に全般化し、強直間代発作を示すこともある。従来は部分発作の二次性全般化による発作も強直間代発作とし、部分発作の症状を前兆として扱っていたが、国際分類では、二次性全般化はあくまで部分発作として扱い、最初から全般性にはじまる強直間代発作と区別している。一部の患者は発作に先立って形容しがたい予告を体験するが、大部分の患者では予告症状無しに意識を失う。突然急激な強直性筋収縮が起こり、地上に倒れ、舌を噛んだり、失禁したり、チアノーゼが起こることもある。その後間代けいれん段階に移行する。間代けいれん後、筋弛緩を経て意識障害を起こす。発作時は10Hzあるいはそれ以上の律動波が強直期の間は次第に周波数を減じ、振幅を増やし、間代期になると徐波によって中断されるというパターンをとる。発作間欠期には多棘徐波あるいは棘徐波、鋭徐波発射が認められる。全般強直間代発作だけを持つ患者では、他の発作型に比べて突発波の出現率が最も低く、1952年のギブスの検討では安静時22%、睡眠時46%にしか突発波は認められなかった。

脱力発作[編集]


筋緊張の突然の減弱が起こるものである。部分的で頭部が前にたれ下顎がゆるんだり、四肢の一つがだらりとしたりする場合もある。すべての筋緊張がカタレプシーのように消失して倒れてしまったりする。これらの発作が極めて短い場合、転倒発作という。意識は消失するとしても短時間である。持続が長い脱力発作では、律動的、連続的に弛緩が進行するという形で進行する。欠神発作の症状として起こることもある。発作時脳波は多棘徐波、平坦化あるいは低振幅速波が出現する。発作間欠期は多棘徐波が出現する。

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出典:Wikipedia
2020/01/13 14:00
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