うつ病
▼人気記事ランキング
8.治療
8.4.運動療法
貧困、失業、大切な人との離別などが抑うつを引き起こすこともあるが、社会的、状況的原因を薬で解決することはできない[121]。この場合、運動などが有効である[121]。また、運動療法は薬物療法に比べてうつが再発する可能性が低い[188][189]

WHOのガイドラインにおいては、提供可能な場合の補助療法として提案されている[95]。NICEのガイドラインでは、軽症から中等度のうつ病に対してはCBTと並んで、運動療法 (a structured group physical activity programme) を選択肢の一つとして推奨している[108]。患者が運動療法を選択した場合は、訓練を受けたコーチの下でグループ単位で行わなければならない、また1回あたり45分-1時間、週3回を10-14週間程度としなければならないとしている[181]

2004年、英国国立医療技術評価機構 (NICE) は「抗うつ薬はリスク便益比の観点から、軽症のうつの初期治療には推奨できない[192]」としている。寧ろ、医師は薬物以外の代替法を試し、「軽症のうつ病患者には年齢を問わず、構造化された指導付き運動プログラムのメリット[193]」を推奨すべきだとしている[191]

2007年のNICEのガイドラインでは、フィジカルトレーニングは軽症のうつ病治療に推奨された[194]

2009年、イギリスの総合診療医 (GP) の20%以上(2004年の4倍)が抑うつ症状の患者にしばしば運動療法を「処方」している。短期的には、6週間以内に著しい改善があり、効果は大きく、抑うつ症状のある患者の70%が運動プログラムに反応したという研究報告がある。長期的にも多くの副効果(心臓血管機能・認知機能・性的機能・筋力・社会性の向上、高血圧・睡眠の改善)がある[195]

2012年、日本うつ病学会のガイドラインは「本来軽症に限った治療法ではない」と断った上で、軽症のうつ病への適用について、「運動を行うことが可能な患者の場合、うつ病の運動療法に精通した担当者のもとで、実施マニュアルに基づいた運動療法が用いられることがある。一方で運動の効果については否定的な報告もあり、まだ確立された治療法とは言えない」と述べている[146]

2013年、コクラン・ライブラリシステマティック・レビューによれば、運動の効果は心理療法や薬物療法と同程度である[196]

2012年のランダム化比較試験は、運動はうつ病の症状を改善させない、通常の治療と比較して抗うつ薬の使用を減少させない、身体活動を増加させることはうつ病からの回復の機会を増加させないとしている。多くの研究は身体活動のプラス効果を報告しているが、現在の証拠のほとんどは、医療現場で非実用的な介入をした、小さな非臨床サンプルに由来する[197]。多くの証拠を精査したガイドラインやシステマティックレビューではないことに注意が必要である。

[4]前ページ
(8.3.薬物療法)
[6]次ページ
(8.5.その他ガイドラインに基づく治療法)
~目次に戻る
出典:Wikipedia
2019/11/03 09:30
ソ人気記事ランキング
2019/11/14 更新
 1位日本
 2位リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件
 3位IT (映画)
 4位伊藤綾子
 5位正木裕美
▲上に戻る
[9]Wikipediaトップ
[0]gooトップ
免責事項
(C)NTT Resonant